ゾナータイプ
エルノスターについてはこのサイトのレンズのコーナーの別ページで述べられているが、この2番目の凸型と3番目の凹型の透過性物質との間に、屈折率の低いレンズでつなぎ合わせて構成したものである。エルノスタータイプはその構成に必要なレンズの枚数が多いため、その枚数に準じた表面反射という現象から生まれる透過損失によって、通過できる光量が少なかった。この欠点を解決するべく1929年に開発者ゾナーがF2という絞り値をもったレンズシステムを発表し発売に至った。その後さらに大口径を目指し開発を進め、後に距離計連動による写真機の時代には、標準レンズとしてガウスタイプを圧倒していたと言われている。1950年に写真家であるD・D・ダンカンがそれを絶賛し、そのシステムの異名を獲得した。日本に於ける写真レンズのハイクオリ ティーを世界に認識させたニッコール標準は、このタイプによるものである。しかし、バックフォーカスの距離に問題を残したこのシステムは、一眼レフとの連携は難しく、現在では実質上ほとんど存在していない。しかし、多角的な観点からレンズを複数用いて意図する光の透過を目指した業績は大きく、現存する様々なタイプの写真機は、この営みによる恩恵を受けた賜物であり、光のエネルギーを情報源とするのが映像である以上、歴史上に存在する研究家が残した情報は厳粛に受け止め基本を成す物として捉えるべきではなかろうか。

