ダブルガウスタイプ

現在のフォトスタジオではデジタルやフィルムと言ったタイプを問わず、主流となる写真機の方式は、焦点調整用と撮影用とを一つのレンズで兼ねる一眼レフカメラがその殆どを占める。そして、装着されるレンズの形式として最も基本的かつ一般的なタイプがこのガウスタイプであると言える。これは凹凸2枚の組み合わせて一対とした望遠鏡対物光学フィルターを絞り(写真機入射光軸を中心に置く穴で、光線の量を調節出来る装置)をはさんでシンメトリーに向き合い配置させたものである。4群4枚構成をベーシックとしWガウスとも呼称される。1889年に英国の「Alvan G.Clark」が人物の撮影用に設計したのがその始まりと言われているが、その後カールツァイスが改善を加え構成枚数を増やしより明るいレンズとして一般に普及した。しかし、異説として1920年にイギリスのホブソン社が設計した画角(撮影できる範囲を、レンズ上の角度で表したもの)は狭い(46度)が絞り開放F2という非常に明るいレンズが基本となっていると言う見解もあり、これは収差の点などのスペックから見て非常にすぐれた物であり、この説の方が有力であるかもしれない。しかし、何れであってもダブルガウスのシステムは、現在の写真に於ける光学的な処理の基本となるもので有る事に変わりはない。フォトスタジオでは用途に応じて様々なレンズを使うが、その特性を知るためその歴史を紐解くことが多く、その際に痛感するのは現在のコーティング技術であり、前述した物も未だその点に於いて未熟であったことが伺える数多くの痕跡が残されている。