ライカの創始者:オスカー・バルナック_1
ライカ製品を最初に考案したのはオスカー・バルナック(Oskar Barnack、1879~1936)という人物である。彼はドイツのブランデンブルグに生まれ、若くしてドイツの産業発展に大きな役割を果たしてきたとされる資格制度である「マイスター」になる為にいろいろな光学技術研究所で働き修行を積んだと言われている。1902年に当時の光学技術の最高峰であるカール・ツァイス社に入社するが10年の勤務後、健康状態がおもわしくなく退社する事となる。その後、彼の技術を知る人物の紹介を得てライツに入社、当時から映像の制作には大変興味を持っていたパルナックは大型ビューカメラの機動性に疑問を抱いていたため、映画用のフィルムを使うコンパクトな写真機を考案しライツにその提案を投げる事となる。1920年には製品化に成功し小型カメラとして世界中を瞬く間に人気の的とする商品に発展した。パルナックに対して、今日のライカ・ファンの認識は大型カメラの小型化を実現した開発者とされているが、ミニチュア・カメラの歴史を紐解くと1800年代に既に数多く発売されており、不動の小型写真機のブランドとして君臨するライカの異名はその他にあると考えられる。筆者の知識の範囲で推測するに、機械のコンパクト化に注力する発想は、忠実な映像の再現に必要な物理的な要素の追求がもたらした必然によるものと考えている。いずれにしてもパルナックが発明したものは、映像制作の根底を覆す概念といえ、時代を超越した不動の地球資産であると言えよう。偉大な光学研究家である。

